【料理】「冬ジビエ」が人気の理由と山梨県で冬ジビエを味わえるレストラン|フジヤマクロスロード

山中湖・富士山で趣味を極める2018 / 02 / 01

【料理】「冬ジビエ」が人気の理由と山梨県で冬ジビエを味わえるレストラン

狩猟で捕獲したシカやイノシシなどを使った「ジビエ」は、味にクセがあることからこれまでは「好き嫌いが分かれる料理」として知られてきました。しかし、近年では有名レストランや高級ホテル、創作料亭などでも提供されるケースが増えており、また煮込みやローストなどの美味しい調理法も出てきたことから、女性や若者にも人気が出てきています。

今回のフジヤマクロスロードでは、「冬ジビエ」が人気の理由、ジビエの美味しい食べ方、山梨県で冬ジビエを味わえるレストラン(第2弾)をご紹介します。

そもそも、「ジビエ(gibier)」とは?

以前、「山梨県の隠れた魅力?秋はジビエの季節」の記事の中で、ジビエの基礎知識について解説しました。今回の「冬ジビエ」について掘り下げていく前に、あらためてジビエについておさらいします。

ジビエはかつて上流階級の料理だった

フランスをはじめとするヨーロッパの国々が発祥とされている「ジビエ(gibier)」は、狩猟などによって食用として捕らえたシカやイノシシなどの野生鳥獣全般を指すフランス語です。ヨーロッパでは、自分の領地で狩猟をたしなむ上流階級しか口にできない希少価値の高い料理でもありました。

日本では1990年代頃から輸入されるようになりましたが、盛り上がりを見せるようになったのは比較的最近のことです。近年ではシカやイノシシなどによる野生鳥獣被害(田畑を荒らす、ヒノキやブナなどの樹皮や高山植物を食害するなど)が深刻化しており、そうした問題を解決するという側面からもジビエの注目度が高まっています。

ジビエは年中食べられるものではない

ジビエの代表的な種類として挙げられるのは、シカとイノシシ。この他にも、野ウサギ、カルガモ、キジなど、狩猟の対象となっている野生の鳥獣はすべてジビエと定義されています。狩猟から消費に至るまでは厚生労働省がガイドラインを設けており、安全性が確保されているので安心して食べられます。

日本(北海道以外)の狩猟解禁期間は、毎年11月15日~翌年2月15日までと定められています。ジビエの本場フランスでは9月下旬~2月頃までとなっており(動物の種類により異なる)、春と夏は動物の繁殖期にあたるため、動物保護の観点から狩猟は禁止とされているようです。「年中食べられるものではない」(加工食品を除く)という点は、ジビエの魅力でもあります。

ジビエは栄養面でもすぐれている

野生の鳥獣は運動量が多く、山のものだけを食べて育つため、食用に育てられている畜産の鳥獣よりも栄養価が高いと言われています。シカの肉は脂肪が少なく、鉄分も豊富で貧血や冷え性の予防に役立ちます。イノシシ肉も同様で、豚肉と比べても鉄分が約4倍、ビタミンB12が約3倍多く含まれているとされています。

この時期ならでは!「冬ジビエ」が美味しい理由とは

肉を新鮮な状態で保てる

冬は気温が低く肉の温度を急速に下げる環境に適しているため、加工・保存するまで新鮮な状態でジビエを保つことができます。

身が締まっていてクセがない

冬のシカは木の皮やもみがらなどを主な餌とするので、脂が減って身が引き締まり、1年で最もクセが少なく食べやすいと言われています。

秋に捕獲した狩猟肉を熟成できる

冬眠に備えて栄養を蓄え始め、脂が乗った秋の鳥獣も非常に美味しいもの。そんな秋に捕獲をしたジビエをじっくり熟成させたハムやベーコンなどの保存食も非常に人気です。

山梨県で食べられるジビエ料理店3選

山梨県の隠れた魅力?秋はジビエの季節」では、山梨県で美味しいジビエを食べられるレストランをご紹介しました。今回はその第2弾。ご家族と、パートナーと、ビジネス仲間と、美味しい「冬ジビエ」を探しに山梨県や富士山麓をめぐってみてはいかがでしょうか?

ジビエレストラン やまと

住所: 山梨県南巨摩郡早川町草塩503

TEL: 0556-48-8086

URL: http://www.hayakawagibier.com/?mode=f10

2016年6月にオープンした、ジビエ加工施設が運営するジビエレストランです。加工施設の隣にレストランがあり、新鮮で良質なジビエを味わうことができます。鹿ダシ肉うどん、鹿肉ロースト丼、鹿カレー、猪カレーなどの他、期間限定メニューも楽しめます。

松風

住所: 山梨県南都留郡富士河口湖町本栖120-1

TEL: 0555-87-2501

URL: https://www.fujiyama-navi.jp/entries/bxjEB

山梨県を代表するベテラン現役猟師が運営する、本栖湖の湖畔にたたずむレストラン。レストランの裏でジビエ肉の研究・加工を行っているため、市場に出る前の良質なジビエ肉を味わえます。「富士山麓の鹿肉カレーセット」が人気です。

Hérisson d'un jour(エリソン・ダン・ジュール)

住所: 山梨県甲州市勝沼町中原5288-3

TEL: 0553-39-8830

URL: http://herisson-koshu.com/

ご夫婦二人で営む、一軒家の小さなフレンチレストランです。茜マス、ワイン豚、ワインビーフ、国産ジビエ、山菜、天然茸、地の食材と山梨産ワインのマリアージュ。地元で捕れた鹿を使ったお料理と、ジビエ料理に欠かせない地元産のワインも取り揃えています。