ジョギング・ランニングを趣味・習慣にすれば、経営者は成功できる?|フジヤマクロスロード

自己投資の考え方と選択肢2017 / 10 / 26

ジョギング・ランニングを趣味・習慣にすれば、経営者は成功できる?

日本で年1回以上ジョギングやランニングを行う人は、893万人にのぼると言われ、さらにそのうちの467万人が週1回以上のランナーであると推計されています(2016年笹川スポーツ財団調査)。ジョギング・ランニングは極めて身近な趣味・習慣であり、それは経営者にとっても例外ではないようです。

かつてベネッセホールディングスや日本マクドナルドの代表取締役などを務めた原田泳幸氏、株式会社USENの取締役会長である宇野康秀氏など、「走る」を趣味にしている経営者は少なくありません。なぜ"できる経営者"は忙しい合間を縫ってまで走るのか、走ることでどのようなビジネス的メリットがあるのか――。今回のフジヤマクロスロードでは、趣味・習慣のランニングが及ぼすビジネス面でのポジティブな影響についてお話しします。

ジョギング・ランニングで得られる効果と力

健やかなメンタルの維持

走ることは心身のどちらにもよい影響がありますが、「心」への影響は意外と見過ごされがちです。しかし、働き盛りを迎えた30代・40代・50代の経営者がもっとも重視すべきは、このメンタル面のメリットであると言っても過言ではありません。

運動は脳を活性化させ、前頭葉の働きによって物事に取り組む意欲が高まるなど、より「活発でポジティブな精神」を手に入れるのに役立ちます。仕事における悩みや苛立ちなども、運動を通じて前向きに解決できるようになるかもしれません。

身体的健康の向上

もちろん肉体への好影響も見過ごせません。経営者(医師や弁護士なども含む)の場合、仕事が忙しいあまり運動不足に陥り、肥満ぎみな体形になってしまうケースが多々あるように思います。肥満は糖尿病や心疾患、脳疾患のリスクを高めるため、ジョギング・ランニングによる肥満の解消は病気の予防に直結するのです。

また運動には免疫機能の向上というメリットもあるため、秋から冬に差し掛かるこの時期、風邪を引きがちな方には特におすすめです。「夜になかなか眠れない」という方も、運動で自律神経を整えることによって深く眠れるようになる可能性があります。脳を正しく休ませる「上質な睡眠」は、常に経営課題と向き合っている経営者にとってとても重要です。

決断力・発想力の向上

思考力は、脳の血流と密接に関わっていると言われています。ランニングやジョギングで血行をよくすることは、決断力・発想力の向上にもつながります。「よいアイデアがなかなか出ない」「議論がうまくいかない」「どうすべきか決断できない」といった問題を抱えているときは、気分転換も兼ねてジョギング・ランニングを習慣化するといいかもしれません。

「走る」を長続きさせるためのポイント

上記のようにメリットを書いてきましたが、理屈では分かっていてもいざ実行に移すのはなかなか難しいものです。「つらい」「苦手」と思っていることはいきなり習慣化できるものではありませんし、趣味としてすぐ楽しめるようになるかもわかりません。そこで、「これから走ろうと思っている」「走らなきゃという思いをずっと抱えている」という方に、走りを習慣化するためのポイントをご紹介します。

「1日10分」など目標を決めて取り組む

なんとなく「走らなきゃ」と思っているだけではなかなか走れません。1日10分でも30分でもいいので、「とにかくこれだけは走ってみる」という基準(目標)を設けることが大切です。途中で歩いてしまっても構わないので、無理なく、しかし必ず続けることを第一に考えましょう。「2日に1回」や「週末だけ」など、走るペースも自分で無理のない範囲で決めましょう。

走るコースを決める

適当な道を走るより、あらかじめコースを決めておいたほうが習慣づけやすくなります。もちろん、飽きてしまったらコースも変えても構いません。漠然と「適当に走る」と考えていると、自分が走っている姿をイメージできず、意欲も湧きにくくなってしまいます。コースを決めておけば、「以前より走れるようになった自分」を確認しやすくなるでしょう。

音楽を聴く

今はスマートフォンや音楽プレーヤーなどと無線で接続できるBluetoothイヤホンなどが多数リリースされており、ジョギング用のモデルも存在しています。無音では退屈に感じても、好きな音楽と一緒ならテンション高く楽しめるかもしれません。もちろん、安全に配慮してボリュームは控えめに。

体重を定期的に量るなどして記録をつける

記録をつけるのは、モチベーション維持のために重要です。月次決算の報告書などと同じで、あとで過去のデータを見返したときに違いがわかると達成感(あるいは課題感)を覚えやすくなります。走ったコースや心拍数などを記録できる腕時計型のジョギング支援機器なども販売されているので、こうしたアイテムを使ってみてもいいかもしれません。

物足りなければ少しずつ時間や頻度を増やしましょう

まずはできる範囲で、頻度やコースなどをしっかり決めることが重要です。ダイエットが目的なら、目標体重も設定するといいでしょう。目標設定の重要性を実感できるという点でも、ジョギング・ランニングはビジネスに通じる点があるかもしれません。自分なりに設定した基準をクリアし、物足りなくなればその基準を高くする――経営者の皆様なら得意としている作業でしょう。まずは少しずつ習慣づけていくことが、「成功」への自己投資になるかもしれません。