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40代・50代のためのセカンドライフ2017 / 05 / 04
スキップフロアを活かした別荘づくりの魅力と注意点
別荘の設計に際して、「ワクワクするような住空間にしたい」「限られたスペースを有効に使いたい」といった場面で有効なのが「スキップフロア」です。スキップフロアは1.5階(中二階)や2.5階(中三階)を設ける構造のことで、うまく活用すればデッドゾーンを減らして個性的な別荘を実現することができます。
別荘だからこその特別感や非日常感を演出するうえでも非常に有効なスキップフロアですが、取り入れ方を間違えると「単なる使いにくい空間」になってしまう可能性も潜んでいます。富士山の麓で大人のライフスタイルや上質な時間の過ごし方について考える当コラム、今回はスキップフロアのメリットや取り入れるうえでの注意点をご紹介します。
スキップフロアのメリット
床の一部に半階分ほどの高低差を設けるスキップフロア。この方法を用いて建てると、以下のようなメリットを別荘にもたらします。
空間が広々と感じられる
一般的な住宅構造では視界が平坦になりますが、スキップフロアでは上下への広がりが生まれるため、空間にゆとりを感じられるようになります。また、段差を設ければ自然と空間に区切りができるため、壁などの間仕切りが不要となり、つながりのある開放的な空間にできます。
遊び心のあるつくりにできる
ちょっとした段差でフロアが互い違いになっていて、互いのフロアを見渡せるような設計にできるのもスキップフロアの魅力です。フロアの間を移動するだけでも楽しく感じられるでしょう。特に子供からの人気は絶大で、週末や長期休暇中の思い出づくりにも一役買ってくれるはずです。
風通しや日当たりが良好
フロアの段差を利用して窓を設置するなどの工夫をすれば、風通しも日当りも良好な別荘になります。都心の住まいでは、「窓を開ければ目の前に隣家の壁」という状況も多いかもしれませんが、山中湖畔別荘地ならスキップフロアで屋内に爽やかな風や心地良い日差しが届く快適な住空間を実現できます。
大きな収納スペースを持てる
スキップフロアの下部は、広い収納スペースにすることができます。1階の床からダイレクトに出入りできるので、お子様の遊具や万が一の場合のための保存食などを収納しておくのに便利です。
開放感とプライバシーのバランスを取りやすい
開放感あふれる空間をつくれる一方、スキップフロアなら段差が適度な目隠しとなり、それぞれの部屋のプライバシーをほどよく保つこともできます。好みに応じて開放感とプライバシーのバランスを取れるのも魅力のひとつでしょう。
建てる前に知っておきたい「よくある失敗」
スキップフロアは「部屋と部屋を壁で区切らない」「家の中に多くの階段がある」という特性上、次のような点に注意が必要です。
意外に広いスペースが必要
スキップフロアはもともと、狭い土地や高低差の大きな土地でも収納や日当たり、風通しを確保できるように考えられた工法です。収納などだけを考えるなら広い土地は必要ありませんが、「空間的な面白さ・楽しさ」を考えはじめると話は異なります。広々とした視界を確保しながら遊び心のある間取りにするには、スキップフロアと他のフロアのつながりを考慮する必要があり、意外に広いスペースが必要となります。
得意としない業者もいる
スキップフロアでは、複数のスペースが間仕切りなしにひとつの空間を共有します。そのため、光や空気の入り方、音の響き方のコントロール、プライバシーの確保など、一般的な戸建ての住宅よりも設計に知識と経験が求められる点はあまり知られていません。構造が複雑で施工も難しい傾向があるため、しっかりとした実績のある業者を選んだほうがよいでしょう。
費用面で割高になりがち
階段や床板のひとつひとつに工夫が必要なスキップフロアは、同じサイズの家を建てるのに比べて手間がかかります。また、少ない壁で耐震性なども確保しなければならないため、建築コストは基本的に高くなります。床面積が増えるため、固定資産税も高くなることを覚えておきましょう(一般的な2階建ての場合で1万円~数万円の差)。
断熱・空調に配慮が必要
スキップフロアの別荘は壁の仕切りが少なく、「大きなワンルーム」のような構造になるため、設計で工夫しないとスペースごとの気温調整が困難になります。まずはしっかりとした断熱を施し、熱の出入りを低減することが重要です。また、暖かい空気が上層に、冷たい空気が下層に溜まったままにならないよう、空調設備への投資も必要になるでしょう。
事前によく相談し、納得のいく別荘設計を
スキップフロアを活用した別荘やセカンドハウスには開放感や楽しさがありますが、一方で段差が増えることもあり、単純な居住性は一般的な住宅に譲る部分もあります。ご年配の方の場合は、ちょっとした上下動に負担や煩わしさを感じることがあるかもしれません。
別荘にも自宅のような快適性を求めるのか、多少のデメリットを受け入れて別荘ならではの特別感を取るのか――そのバランスは悩ましいところです。上記の注意点を踏まえたうえで、ご家族の意見も聞きつつ、建築士などとよく相談してアイデアを固めてみましょう。
山中湖畔別荘地でスキップフロアの別荘を設計する場合は、条件があります。詳しくは、フジヤマスタイルへご相談ください。