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40代・50代のためのセカンドライフ2018 / 04 / 26
「リタイア後」を夫婦で楽しむために~熟年離婚について考える~
リタイア後のセカンドライフ(第二の人生)を考えるうえで、配偶者・パートナーとどのように過ごすかは見逃せないポイントです。以前のコラムでもご紹介したように、第二の人生では配偶者と過ごす時間が増える傾向にあるからです。
近年では熟年離婚を選ぶ夫婦も増えており、長い人生の中で離婚という選択をすることがひと昔前ほどは珍しくなくなってきました。今回は「熟年離婚」というキーワードから、リタイア後を夫婦で楽しむための考え方について学んでいきましょう。
熟年離婚の現状
「熟年離婚」という言葉に明確な定義はありませんが、一般的には年齢ではなく婚姻期間が長い夫婦の離婚を指します。婚姻期間の基準は、「20年以上」と考えるケースが多いようです。
三菱UFJリサーチ&コンサルティングが2015年に発表したレポートによると、39歳以下の離婚数は2000年以降減少傾向であるのに対し、40歳以上の離婚率は横ばいとなっています。つまり、離婚事例全体において40歳以上が占める割合が増加しているということです。
熟年夫婦のよくあるトラブル
熟年離婚の原因・理由にはさまざまなものが考えられますが、ここではその中から夫婦間の関係に注目していくつかご紹介します。
第一生命経済研究所が60歳以上79歳以下の男女600名を対象に実施した2014年の「高齢者の夫婦関係」調査によると、男性では約6割が「離婚を考えたことがない」と回答している一方で、女性では約7割が「離婚を考えたことがある」と回答しています。男性が配偶者・パートナーに我慢を強いていないか、家庭を顧みているかは重要なポイントです。
よくあるトラブル1:ずっと家にいてしまう
定年退職やリタイアを機に、それまで仕事で家を留守にすることが多かった男性が日中からずっと家にいるケースです。それまであまり家にいなかったために気にならなかった些細な生活習慣の違いがストレスとなり、「相手がいるだけでイライラしてしまう」という結果につながりやすくなります。
よくあるトラブル2:性格・価値観の違い
結婚当初から性格が合わないことに気づきながらも配偶者・パートナーである女性が我慢してきたというケースも熟年離婚につながりやすいと言えます。また、結婚生活の中で何かのきっかけで相手を尊重できなくなり、それまで許せていた相手の欠点を許せなくなったケースなども考えられます。
よくあるトラブル3:家庭を顧みない
仕事をリタイアした男性が、働かなくなってからもまったく家事をしない、あるいは趣味にかまけて家のことをまったく気に掛けないといった場合、女性が我慢できずに熟年離婚を選ぶケースがあります。また、定年後に男性が家事を手伝うようになったものの、女性にとっては余計に手間が掛かる結果となり、ストレスを蓄積することもあるようです。
よくあるトラブル4:子どもたちが自立し始めた
子どもたちが高校生、大学生、社会人などになり、手がかからなくなると、「夫婦だけの時間」が急激に増えます。「かすがい」だった存在がいなくなってしまったことで、夫婦としての関係性を保つ必然性が薄れてしまうケースもあります。
円満で充実したセカンドライフを送るには
感謝の気持ちを伝える
「感謝するのは当たり前のこと」「言わなくても伝わること」と考えがちですが、しっかり言葉にすることが大切です。感謝の言葉を伝えるだけでもいいですが、普段それがあまりできていない方の場合は、「少し贅沢なランチに出掛けてささやかなプレゼントを贈る」というのもよいでしょう。
共通の趣味・話題を持つ
旅行やドライブ、園芸、乗馬、登山など、共通の趣味を持つこともおすすめです。「話すことがない」と悩む熟年夫婦は多いですが、共通の趣味・話題があると夫婦間に自然なコミュニケーションが生まれやすくなります。一緒にどこかへ出掛けるモチベーションにもなるでしょう。
お互いに干渉しすぎない
共通の話題を持つ一方で、干渉しすぎないことも大切です。一緒にいる時間が増えると、相手が視界に入る時間も当然増えるため、服装や仕草など細かいところが気になってしまいます。「小言」はいさかいの原因になるので、不要な干渉は避けましょう。住まいや別荘で、それぞれが気ままな時間を過ごせるスペースを確保するのは有効です。
夫婦のセカンドライフが充実する「別荘」という選択肢
別荘は、熟年夫婦にとっての「かすがい」になり得る存在です。旅行やガーデニング、ゴルフといった共通の趣味につなげることができ、それでいてそれぞれが気ままに時間を過ごすこともできます。また、夫婦だけでなく友人や親族を呼んで楽しい時間を過ごすこともできるでしょう。別荘を我が子のように愛でて、手入れに精を出す方もいらっしゃいます。夫婦で迎えるセカンドライフを彩るひとつの選択肢として、考えてみてはいかがでしょうか。