仕事も休暇もウェルネスに。夏バテに効く行動習慣と食べ物|フジヤマクロスロード

40代・50代のためのセカンドライフ2019 / 07 / 25

仕事も休暇もウェルネスに。夏バテに効く行動習慣と食べ物

学校では夏休みの時期に突入し、ご夫婦やご家族で旅行の計画を立てている方も多いのではないでしょうか。しかし、夏バテ気味の状態ではバケーションを楽しめず、休み前の普段の仕事もはかどらなくなってしまいます。

富士山麓で大人の趣味やワンランク上のライフスタイルについて思いを馳せるフジヤマクロスロード、今回のコラムでは暑い夏も「ウェルネス」な状態で過ごすための行動習慣や食べ物について解説します。

夏バテを招く3つの原因とは?

夏バテといえば、「体がだるい」「食欲がない」「夜になかなか寝付けない」などの症状が代表的です。実は、これらはすべて自律神経失調症の症状と同じなのです

夏バテは自律神経失調症と同じ?

自律神経は内臓器官を支配する神経系のことで、心臓、胃腸、肝臓、ぼうこうなどの臓器や、汗腺、唾液腺などの分泌腺の活動を調整しています。自律神経には交感神経と副交感神経の2種類があると聞いたことがあるかもしれません。活動しているときは交感神経が優位になり、睡眠中やリラックスしているときは副交感神経が優位になります。この切り替えがうまくいっているときは、体内のバランスが保たれている状態です。

また、人が考えたり動いたりすると、自律神経中枢の細胞で活性酸素が発生し、酸化が起こって体が疲れる仕組みになっています。何かの原因で自律神経の働きが不調になると、本来の機能が果たせなくなってくるのです。夏バテもこれと同じメカニズムで、自律神経の不調が起きやすい更年期の方はとくに夏バテしやすいと言われています。

夏バテの原因その1「体温調節」

夏バテの要因の一つに、体温調節があります。体温調節をするには意外にエネルギー量が必要で、それゆえにフル稼働してしまうとエネルギーがなくなってバテてしまうのです。

猛暑の時期は、暑い屋外と涼しい屋内との寒暖差も体力の消耗につながります。冷房の効き過ぎた環境も「寒い」と感じるストレスから自律神経がうまく働かなくなるので、エアコンの使い方には気を配りましょう。

夏バテの原因その2「紫外線」

紫外線を浴びることで体内には活性酸素が発生し、これが疲労の原因になります。活性酸素は「他の物質を酸化させる酸素」のこと。体内で細菌やウイルスを撃退する役割を果たしてくれる存在ですが、増えすぎると正常な細胞も攻撃してしまいます。

「日差しが強い場所に出掛けるだけで疲れる」というのは、紫外線が活性酸素をたくさん作りだしているせいです。今年5月には環境省が男女ともに日傘を活用するよう呼びかけたことが話題になりましたが、夏バテ気味の方は日傘や日焼け止めを活用して紫外線対策に取り組みましょう。

夏バテの原因その3「睡眠不足」

熱帯夜でよく眠れなかったり、睡眠が浅くなったりすることで疲れが取れないと、夏バテしてしまいます。気温のせいだけでなく、エアコンの室外機や住宅・店舗の密集化などが原因でエリア全体の温度が下がりにくくなっていることもあるので、住宅街や都心に住んでいる方は要注意です。

自律神経の不調を回復させるには睡眠が大切です。適度な室温を心がけ、十分な時間を取って眠りましょう。イグサ、竹、麻などの通気性の良い天然素材や、ひんやりするタイプの寝具を選ぶと暑さが和らぎます。

できていない?夏バテに効く行動習慣

適度に日光を浴びる

紫外線の浴びすぎは夏バテの悪化につながりますが、目を覚ました後に日光を浴びる行動は自律神経の不調を改善すると言われています。窓越しの日差しでも効果があるので、朝は窓を開けてできるだけ日光を浴びるようにしましょう。

朝ごはんを食べる 

朝ごはんをしっかり食べて胃を働かせることで自律神経が目覚め、体のスイッチが入ります。自律神経にとっては、「三食バランスよく食べる」こと以上に「朝に何かを食べる」ことが大切なのです。

朝に体を動かす

適度な運動は交感神経を優位にし、体をすっきり目覚めさせてくれます。空腹時の運動は負荷が高く、暑い夏は危険なので、朝涼しい時間帯に食事をしてからウォーキングや軽めのジョギングに励むのがベストです。

夏バテに効く3つの食材

夏は水分の摂り過ぎやうどんやそうめんを多く食べることで糖質過多になり、栄養が不足しがちです。そんなとき、効率的に栄養を摂取できる食品が卵です。

卵に含まれるビタミンB6は栄養の吸収率を上げる栄養素で、暑さに負けない体を作ってくれます。野菜と組み合わせて食べることで卵に不足している食物繊維やビタミンCを補えるので、夏バテ対策を強化できます。

うなぎ

うなぎには汗をかくことで失われてしまうミネラルやビタミンが豊富で、夏にぴったりの食材です。他にもカルシウム、鉄分、コラーゲンなども含まれており、バランス良く栄養素を摂取できます。

ただし、脂質も多く胃に負担がかかりやすいという特徴があるので、体調によっては夏バテが進行してしまうこともあります。胃の調子が悪いときは注意しましょう。

豚肉

豚肉には牛肉の10倍のビタミンB1が含まれており、疲労回復効果が期待できます。ビタミンB1は炭水化物を分解してエネルギーを生み出す、夏バテ予防に欠かせない栄養素です。

しかし、ビタミンB1は一定以上の量になると体に吸収されにくい性質があり、これを吸収しやすくするのが「アリシン」という栄養素です。「アリシン」はネギ、ニラ、ニンニクなどに含まれています。豚肉はネギやニラと一緒に食べるとより効果的でしょう。

ウェルネスライフで暑い夏を乗り切ろう

大手化学メーカー「花王」の調査によれば、「毎年夏バテしている人と夏バテしない人の生活習慣の違い」で最も大きく差が出たのは「寝不足・睡眠不足」でした。さらに、毎年夏バテしている人は他にも「エアコンで体が冷えている」「外食や調理いらずの食事が多い」という傾向があるようです。

睡眠、食習慣、エアコンの温度、紫外線などに気を付けると、「夏バテ知らず」でバケーションをより楽しめるかもしれません。ウェルネスライフを心がけて暑い夏を乗り切りましょう。