HOME > ライフスタイル&グルメ紹介 > 人々|Vol.4 ゴーシュホールを建てた、チェリストの夢
山中湖畔の別荘地にペンションを経営している堀口さん。彼にはもうひとつ、「音楽をこよなく愛するチェリスト」という顔があります。
「チェロとの出会いは大学卒業間近。カザルスのレコードを聴いた瞬間、『僕も弾きたい』と思ったんです。経験もないのにね」
大学院を出てからもチェロを弾き続け、趣味が高じて、いつでも自由に演奏できる音楽ホールを山中湖の高台に作りました。
「これまで出会った音楽家たちが、日帰りで気軽に集まれる場所にしたかった。蓼科や軽井沢といろいろな所を探しましたが、やっぱり山中湖村が一番でしたね。東京からも関西からも近くて、自然も豊か。何より暮らしている人々があたたかいんです。
夢のゴーシュホールが完成したのが17年前の文化の日。私の師匠でもある、日本で初めてパリ管弦楽団のチェリストになった佐藤光氏のおかげで、こけら落としには、パリ管弦楽団が来てくださったんです。当時のバイオリンの第一ソリストやフルートのトップ奏者が、わざわざ山中湖村まで出向いてくれて……。弦楽四重奏+フルートの、たまらなく豪華な演奏会でした」
ゴーシュホールは、誰でも気軽に利用できる音楽ホール。けれど、造りは本格的です。音がよく響くように木製の吹き抜けにし、グランドピアノは特注。堀口さんが弾いてくれたチェロの音色も、柔らかく、心地よく、耳の中で踊ります。長い年月をかけて評判が評判を呼び、今、ゴーシュホールは、プロ・アマを問わず、音楽家たちの聖地に育ちました。
音楽家たちが集まってくるもうひとつの理由。それが山中湖の自然でした。「散歩をしているとよくわかるんです。クラシックというのは、もともとこういう場所で生まれたんだなあって。ホールで音楽を聴いたあと、一歩外に出れば、静寂がある。少し湿り気を帯びた澄んだ空気がある。風の音ですら、クラシックの音楽の一部のように聴こえてくるんです。こういう環境で音楽ができるのは幸せなことですよね」
音楽を愛する人たちが、おしゃべりをしながら、熱いお茶を飲みながら、夜を徹して演奏を楽しめる場所。堀口さんが与えてくれたのは、音楽を通して生まれる人と人との絆だったのかもしれません。
ゴーシュホールで不定期に開かれる音楽会は、この別荘地でセカンドライフを送る人々の喜びにもなっています。「演奏が終わったあとにお茶会を開いています。中には、演奏会よりもおしゃべりのほうが楽しいという人もいますけれど、僕はそれでもいいと思うんです。別荘地はただ建物があるだけではダメ。そこで楽しみを見つけることが大切なんですよ。その楽しみのひとつに、このホールが加わったらうれしいですよね」
そう言ってチェロの弦を弾く堀口さん。山中湖が音楽の郷となり、ここから未来の音楽家が生まれるかもしれません。
ペンションの隣に併設された誰もが気軽に利用できる音楽ホール。
約40畳広さにグランドピアノを完備、音響の美しさには定評があります。
高さ6M以上の木製吹き抜けホールは残響、約2.5秒。電気床暖房・エアコン・ミニキッチン・トイレを完備し、ゆっくりと心置きなく音楽を楽しめるよう、至れり尽くせりの設備と環境があります。
山中湖村山中274-70
TEL:0555-20-2525
URL:http://www.cello.jp/
1948年東京生まれ。早稲田大学文学部在学中にチェロと出会い、現パリ管弦楽団チェリスト佐藤光氏に師事。大学院修了後、精神科のカウンセラーに。84年に山中湖村に「ペンション・セロ」をオープン。91年に「ゴーシュホール」を完成させる。
山中湖:0120-232-236
十里木:055-998-1212
受付時間9:00〜18:00(土日祝も営業)
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