HOME > ライフスタイル&グルメ紹介 > 人々|Vol.9 特別対談「日本のリゾートと食」
辛 私が店をやっている東京には3万から5万店ものレストランがあるんですが、まだまだ素材の本当の良さを活かしている店が少ないのが現実です。素晴らしい食材は、ただそれだけで十分に価値があるんですが・・。
西森 まさにそこですね。この夏開催する「クーカルin山中湖」でも、この地域の食材からトップクラスのシェフ達がどんな新しい味を生み出してくれるか、今から楽しみにしているんです。
辛 素材と技術、それは重要ですね。地方では「美味しいものはみんな東京に行ってしまう」と言いますが、実は逆で、東京へ輸送するとせっかくの素材の風味が確実に落ちる。結局、その場で食べる方が圧倒的に美味しいんですよね。
西森 ある地方で「サザエが自慢だ」と胸を張っても、サザエだけなら全国にありますよね。こういうお国自慢は実のところ食材の良さに頼ったものなんですね。
素材に甘えずに地域の食を盛り上げるためにも「リゾート地で〝食〟をテーマに何かやってみたい」というのがクーカルの基本の考えなんです。「クーカルin山中湖」もこのコンセプトに沿って、富士山周辺の生産者の方にご協力いただいているんですよ。
辛 ほんのちょっと工夫すれば格段に美味しく化けるのに、素材の良さに甘えちゃっていることってありますよね。
私もこの夏、山中湖の富士ゴルフコースで期間限定レストランをやるんですよ。好評だった去年に続いて、「屋内と屋外」の概念を取り払った開放的なレストランです。今年はウッドデッキをご用意いただいたので、去年以上にお客様に思い切り喜んでいただきたいですね。
「喜び」を真剣に追求する遊び心というのは食に限らず重要なことで、こういう考えを持った人たちが集まると本当にすごいことができるんですよね。
西森 最近日本でもワインが注目を集めていますが、同時に、作り手側にも、自分の畑の葡萄で自らワインを仕込む人々が出てきています。こういう人たちはとても深く故郷を愛しているんですよ。
旅行やリゾートでも、短期集中型が主流だったツーリズムが、短期間でもゆっくり楽しもうというスタイルに変わってきている。
この根底は同じですよね。「お仕着せのものでなく、自分の手で創ろう」という動きなんです。そういう意味でも、日本を再発見する旅行や時間を楽しむリゾートのあり方などは、これからますます注目されるでしょうね。
辛 やはり時代の熟成なんでしょうね。かつてバブルの頃にヌーヴォが流行しましたが、あの時ワインそのものが注目されることはありませんでした。当時は経済的には成熟したけど、まだ心が成熟していなかったんですね。
ただ、私がこういう動きの中で、唯一懸念するのが「ブーム」の危険性なんです。日本人はどうしても誰かの判断に流されやすい傾向にある。確かに有機野菜や但馬牛は美味しいんですが、その美味しさはあくまで自分の感性で判断するものなんです。こういうせっかくの潮流がブームで終わることなく、しっかりと根付いてほしい。私はそれこそが文化であり本当の豊かさだと思うんですよ。
日本にこういう文化が育っていったら、この山中湖はまさにダイヤモンドの原石になるんじゃないですか。東京からのアクセスもいいし、自然環境も素晴らしい。近い将来、必ず再注目されるでしょうね。
西森 何より、日本全国から羨望される富士山のお膝元ですしね。
夏木立の山中湖の森を舞台に、日本の「食」の今と、これからの姿について意見を交わす辛氏と西森氏。
ともに、自然の持つ素材力と、それを活かす知恵の双方が大切だと語ります。
10名のイタリアンシェフが日替わりで登場する「ひと夏だけの、ドリームレストラン」。PICA山中湖の爽やかな緑の中で、日本トップクラスの料理人たちが彩る「食」の祭典を、じっくりとご満喫ください。
富士ゴルフコースに、この夏も「虎の穴」が登場。森の深い緑に抱かれた、新設のオープンテラスで「究極の焼肉」をご堪能いただけます。
ワインという文化は、社会の成熟のバロメーターにもなると仰る辛氏。
地域を真に愛する人たちの中から、次世代のワインづくりを担う人材が出てきていると語る西森氏。
究極の焼肉・虎の穴代表。食に対する独自の視点と信念を持つ焼肉界のカリスマとして文化人や著名人などの熱烈なファンも数多く、その食の哲学はテレビ・ラジオ・雑誌などでも幅広く取り上げられている。
建築家。工学院大学建築都市デザイン学科准教授。文化庁芸術家在外研修員として世界的建築家マッシミリアーノ・フクサス氏のローマ事務所に在籍し、これを機にイタリア料理に傾倒。一流シェフが集うこの夏限定のドリームレストラン「Cu-Cal in 山中湖」を主催。
山中湖:0120-232-236
十里木:055-998-1212
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