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富士と山中湖の魅力を伝える

コンセプト・ヴィレッジの人々

Vol.50

富士と山中湖の魅力を伝える

ホテルマウント富士 名誉総支配人
河内清一朗さん

心に迫る風景を案内して30年。「富士山博士」としてゲストを迎える

富士山と山中湖を見渡すホテルマウント富士(山中湖村)に、「富士山博士」と呼ばれるホテルマンがいます。生まれも育ちも山中湖村という名誉総支配人の河内清一朗さんです。東京でのホテル営業職、同ホテルとハイランドリゾートホテル&スパ(富士吉田市)に合わせて38年間勤務し、富士山の麓で世界中のゲストを迎えてきました。

「富士山に特別な思いを持っているお客さまが多いですね。手を合わせる方もいらっしゃいます。オーストリアから来た著名なアルピニストは、富士山はエベレスト、キリマンジャロと並び、世界三大名山というのが、世界の常識だと教えてくれました。お客さまの反応を見ているだけでも、やっぱり富士山はすごい山だと実感します」。こう言って穏やかな笑顔で話す河内さん。

73歳を迎えた現在も週に3日ほどフロントに立ち、富士山や山中湖の魅力を伝えています。

フラミンゴレッドに染まる幻想的な12分間

四季折々に移り変わる富士山の山肌を「色」で表すのも、河内さんならでは。空気が瑞々しくなる初夏はナスの実のような茄子紺色、太陽が照り付ける夏は赤銅色、空気が澄みわたる秋は紫紺…。中でも思い入れが深いのが冬の紅富士です。日の出前に真っ白な富士山が紅色に染まる現象で、河内さんはその色を「フラミンゴレッド」と表現します。河内さんによると、日の出前の約12分間、刻一刻と表情を変える光景は、誰もが言葉を失うほど幻想的なのだそう。「富士山全体が燃えるようなフラミンゴレッドに染まったかと思うと、一瞬、ふわっとブルーに変わり、日の出とともにぱっと白い山になる。心に迫る、忘れられない瞬間です」。河内さんの話を聞き、紅富士を求めて再度、来館するゲストもいると言います。「頂上から裾野まで染まる紅富士を見られるのは山中湖周辺だけです。特に寒さが厳しい冬季がきれいですね」

富士山を見るための「夢物語」のような場所

ホテルマウント富士は1963年、「富士山を見るためのホテル」として、富士山の眺めがひときわ美しい標高1104㍍の高台に建てられました。地元では「大出山」と呼ばれ、河内さんの子どものころの遊び場でもありました。「当時は今のように木々は多くなくススキが生える丘のような山で、友達と草花を摘んだり、富士山を見ながらおにぎりを食べたり。夢物語のような場所でした」。冬の寒さは今よりもずっと厳しく、マイナス20度を下回ることもしばしば。スケート部に所属した河内さんは全面結氷した山中湖で練習を積み、全国大会に出場した経験もあります。

地元の高校を卒業後は、東京の大学に進学し、富士急行に就職。24年間にわたる東京での暮らしが、山中湖の魅力を再認識するきっかけになりました。「ここはとにかく空気が澄んでいて、水がおいしい。都会で暮らさないと、その価値に気づくことはなかったかもしれません。スイスやフランスへの旅行経験があるお客さまは山中湖を見て『あ、レマン湖だ』っておっしゃいますが、子どものころ、当たり前だと思っていた風景が実は、世界的なリゾート地と同じくらい美しいものだったんですよね」

この地域では、春になると「ズミ」と呼ばれる小梨の白い花が咲き、ホトトギスやカッコウが初夏の訪れを知らせてくれるそうです。こうした豊かな自然の中での暮らしに五感が研ぎ澄まされ、今では風の匂いや空気の様子で、季節の移ろいが分かるようになったと河内さんは語ります。

その土地を知ることが旅に欠かせない要素

山中湖には数々の神秘的な伝説も残ります。毎年9月4日~6日に行われる「安産祭り」は、子授けや安産のご利益がある全国的にも珍しいお祭り。安産守護の神様が山中湖を渡って山中諏訪神社に来ると言い伝えられています。「子どものころ、4日と6日は神様が湖を渡る日なので、絶対に山中湖に遊びに行ってはいけないと祖母からきつく言われていました。実際に4日の早朝、ホテルマウント富士から湖面を白い筋がすーっと渡るのが見えたというお客さまもいましたので、祖母の話は本当だったかもしれませんね」。

この地域の歴史文化にも詳しい河内さんのお話は興味深く、いくつもの新しい発見があります。「景色を見て、おいしいものを食べ、いいお湯につかるのも旅行ですが、その土地の話を聞くことこそ、旅に欠かせない要素だと思っています」。この地に暮らし、誰よりもこの場所を愛している河内さんだからこそ、伝えられる“風景”があるのでしょう。山中湖を訪れたときはぜひ、河内さんをたずねてみてください。富士山と山中湖がもっと好きになるはずです。

フラミンゴレッドに染まる富士山

フラミンゴレッドに染まる富士山

山中湖湖畔に群生しているズミの木の花

山中湖湖畔に群生しているズミの木の花

山中諏訪神社

山中諏訪神社

山中湖に佇むホテルマウント富士は壮大な富士山を一望できるホテル

山中湖に佇むホテルマウント富士は壮大な富士山を一望できるホテル。四季折々の表情を見せる富士山を楽しむ抜群のロケーション

関口陽子さん

ホテルマウント富士 名誉総支配人

河内清一朗さん

1949年山中湖村生まれ。法政大卒。77年富士急行入社。東京での営業職を経て、約30年前に山中湖に戻り、ハイランドリゾートホテル&スパ総支配人、ホテルマウント富士総支配人を務めた。

■ホテルマウント富士 公式サイト
https://www.mtfuji-hotel.com/

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