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【お酒】ワイン大国・山梨で美味しい日本酒を飲む
山梨県は日本有数のワイン生産地として知られていますが、実は美味しい日本酒を多く生み出している、隠れた"日本酒大国"でもあります。日本酒の約80%は水であり、八ケ岳や甲斐駒ヶ岳、北岳、そして富士山といった山々から清らかな水がこんこんと流れてくる山梨県は、まさに日本屈指の名水の宝庫と言える場所なのです。そして、お水がきれいな場所で作られたお米は美味しくなります。山梨県の日本酒が美味しいのもうなずけますね。
富士山麓で大人のライフスタイルや上質な時間の過ごし方に光を当てるこのコラム、今回は、ワイン大国・山梨で飲める日本酒についてご紹介したいと思います。
吟醸酒と純米酒の違い
一升瓶などに貼られたラベルを見て、「吟醸酒と純米酒の違いって何?」と思った経験がある方は少なくないかもしれません。お酒が製法別に「醸造酒」「蒸留酒」「混成酒」と大別され、日本酒が醸造酒に該当することはご存知の方も多いと思いますが、醸造酒は精米歩合や麹歩合、製造方法などの違いによってさらに9種類に分けることができます。
特定名称酒+普通酒の条件
普通酒以外の8種類を「特定名称酒」といい、一定の条件をクリアすれば酒税法において銘柄に特定名称を冠することが許されます。
名称 | 原材料 | 精米歩合 | |
---|---|---|---|
特定名称酒 | 純米大吟醸 | 米・米麹 | 50%以下 |
大吟醸 | 米・米麹・醸造アルコール | 50%以下 | |
純米吟醸 | 米・米麹 | 60%以下 | |
吟醸 | 米・米麹・醸造アルコール | 60%以下 | |
特別純米 | 米・米麹 | 60%以下 | |
純米 | 米・米麹 | 規定なし | |
特別本醸 | 米・米麹・醸造アルコール | 60%以下 | |
本醸造 | 米・米麹・醸造アルコール | 70%以下 | |
普通 | 米・米麹・醸造アルコールなど | 70%以上 |
純米と付く特定名称酒は、お米と米こうじだけで作られています。それ以外の日本酒には製造工程で醸造アルコール(焼酎)が加えられており、純米系は甘口に、醸造系は辛口になる傾向があります。どちらがよいかは好みの問題と言えるでしょう。
もう一つの注目点は、精米歩合(玄米からどれだけ磨いたかを示す割合)です。精米歩合60%は、玄米を40%磨いた状態を示しています。お米は磨けば磨くほど純粋なデンプン質が残るため、できたお酒はよりきれいになっていきます。そうしてできたお酒は香りが良く、価格も高くなるのです。
一度は呑みたい、名水が生んだ山梨ブランド
春鶯囀(しゅんのうてん)
寛政2年(1790年)に創業した、山梨県南巨摩郡の萬屋醸造店が作る純米酒です。春鶯囀というブランド名は、蔵元に訪れた与謝野晶子が詠んだ「春、鶯(うぐいす)、囀(さえず)る」という歌から取られています。うぐいすがさえずる春の陽気を感じさせてくれるような淡く甘口で柔らかい舌触りが、後を引く美味しさです。
萬屋醸造店
住所: 〒400-0501 山梨県南巨摩郡富士川町青柳町1202-1
TEL: 0556-22-6931
笹一(ささいち)
山梨県大月市の笹一酒造が誇る銘酒です。麹米として使用される酒米では最高級とされる美山錦を48%まで精米し、低温長期発酵で丁寧に醸造されます。柑橘系のフルーティーな香りとなめらかな口当たりがとても上品で、米の旨みと適度な酸味が後味を引き立てます。なお、笹一には純米大吟醸から本醸造、清酒(普通酒)まで豊富なラインナップがあり、好みに合わせて選べます。
笹一酒造
住所: 〒401-0024 山梨県大月市笹子町吉久保26
TEL: 0554-25-2111
七賢(しちけん)
山梨県産の酒米と甲斐駒ヶ岳の伏流水を使用した、山梨銘醸が誇る一品がこちら。芳醇な香りと透明感のある爽やかな後味で人気の「七賢 中屋伊兵衛 大吟醸」は、平成26年度の全国新酒鑑評会において金賞を受賞した銘酒です。従来よりも長期間にわたって低温でじっくり醸造した上質な日本酒は、直営のレストランで飲むこともできます。
山梨銘醸
住所: 〒408-0312 山梨県北杜市白州町台ヶ原2283
TEL: 0551-35-2236
甲斐の開運(かいのかいうん)
富士河口湖町にある井出醸造店が、富士山から湧き出る水で作ったお酒です。「大吟醸 甲斐の開運」は東京国税局の酒類鑑評会で入賞した実績を持ち、すっきりとして高級感のある上質な味わいは、甘すぎず辛すぎずの絶妙なバランスが特徴。冷酒でぐっと飲み干したくなる美味しさで、料理との相性も抜群です。
井出醸造店
住所: 〒401-0301 山梨県南都留郡富士河口湖町船津3837
TEL: 0555-72-0008
URL: http://www.kainokaiun.jp/home.html
井出醸造店について詳しくはこちら
この冬は、「日本酒ツーリズム」を
以前、ワイナリーの楽しみ方についてご紹介しましたが、ワイナリー巡りと合わせて酒蔵巡りをしても面白いかもしれません。冬に仕込みを行う酒蔵が多いため、運が良ければその様子を見学できる可能性があります。
製造工程を見れば日本酒の良し悪しに詳しくなれますし、生産者の方のこだわりを聞けば日本酒をもっと好きになれるでしょう。蔵元によっては、蔵出しのお酒や絞り立てのお酒を試飲したり、併設のレストランで日本酒を楽しんだりすることも可能です。ワインツーリズムならぬ「日本酒ツーリズム」で、今年の冬は隠れた"日本酒大国"を回ってみましょう。