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【紅葉】きっと行きたくなる、紅葉狩りの豆知識
秋も次第に深まり、紅葉の季節になってきました。10代や20代の頃は何気なく見過ごしていたが、今では紅葉を眺めていると得も言われぬ気持ちになる――そんな方も多いのではないでしょうか。山梨県においては、山中湖や河口湖などを筆頭に、国内外から多くの観光客を惹き付ける紅葉狩りスポットが数多く存在します。今回のフジヤマクロスロードでは、紅葉をより深く味わえるさまざまな豆知識をご紹介します。
日本の紅葉が世界的にも特別な理由
私たちは当たり前のように紅葉を楽しんでいますが、実は世界的に紅葉を見られる国はそもそも多くありません。日本以外では、東アジアの沿岸部やヨーロッパの一部、北アメリカの東部などに限られます。なぜなら、紅葉が見られる落葉樹は北半球の温帯地域の一部にしか存在していないからです。
中でも、日本の紅葉は彩りが豊かで美しいと言われています。欧米における紅葉は黄色が主体ですが、日本は紅葉する樹木の種類が多彩なため、赤や黄色、山吹色、臙脂色、褐色などの鮮やかなコントラストが楽しめます。また寺院や神社、古民家といった和風建築と調和する情緒的な趣が日本ならではの紅葉の魅力となり、見る者の心をぐっと惹き付けているようです。
そのため、紅葉は日本人が思っている以上に海外から高い注目と関心を集めており、貴重な観光資源にもなっています。日本政府観光局(JNTO)のデータによれば、ここ3年の統計では7月、4月、10月の順に観光客が多いそうです。欧米諸国のバカンスに重なる7月と桜が見頃の4月に次いで、紅葉の10月が観光のハイシーズンとなっているわけですね。国別に見ると、ドイツ、フランス、カナダ、タイなどは7月よりも10月の来日観光客が多くなっています。
日本の秋を彩る代表的な樹木
紅葉する樹木は「落葉広葉樹」と呼ばれ、日本では26種類が存在するとされています。紅葉の色は3つの呼び名がついており、以下のように分けられます。
紅葉(こうよう):赤色に染まる。代表的な樹木はカエデ。
黄葉(おうよう):黄色く染まる。代表的な樹木はイチョウ。
褐葉(かつよう):葉が枯れて褐色になる。代表的な樹木はブナ。
ただし、気候条件などによって葉の色は繊細に変化するため、同じ種類の樹木でもまったく同じ色になるとは限らないようです。
モミジ(イロハモミジ・ヤマモミジ)
日本でもっともよく見られる紅葉で、イロハモミジとヤマモミジは見た目が非常によく似ています。ギザギザとした「重鋸歯」と言われる葉の形状が特徴で、イロハモミジは基本的に赤く発色しますが、ヤマモミジのほうは淡い紅色や黄色、緑色も混ざっています。見ごろは地域にもよりますが、10月から11月下旬が一般的です。
ナナカマド
バラ科の落葉高木です。深い紅色が付くナナカマドはモミジよりもくすんだ色になると言われていますが、写真のように鮮やかに発色することもあります。赤く色づく美しい実も特徴的で、9月下旬から10月が見頃とされています。
メタセコイア
少し洋風な趣もあるメタセコイアは、茶褐色やオレンジ色に色付きます。線のように細長い葉が特徴で、化石として見つかったのが最初だったため当初は絶滅種だと思われていました。その後中国で自生種が発見され、世界中に植林されていきました。見頃は11月半ばとやや遅めです。
ハゼノキ
部分的に、少しずつ紅葉していく樹木です。その紅葉の仕方が鮮やかで、紅葉する葉は一斉に赤く染まり、そうでないものは緑色のままなので、鮮烈なコントラストを生み出します。シーズンは10月の中旬から。ウルシ科なので、触ってかぶれないように注意しましょう。
ユリノキ
11月に見頃を迎えるユリノキは、黄色をメインに紅や緑、飴色などが混ざった微妙な色合いを見せてくれます。大ぶりな葉の形が冬に着る「半纏(はんてん)」に似ていることから、「ハンテンボク」という異名も持っています。
山梨県でおすすめの紅葉狩りスポット
河口湖畔もみじ回廊
所在地: 山梨県富士河口湖町
TEL: 0555-72-3168(富士河口湖町観光課)
おすすめの時期: 11月上旬~下旬
URL: http://www.fujisan.ne.jp/event/info.php?if_id=680&ca_id=3
河口湖の北岸約150mにわたって続くモミジのトンネルです。60本ほどの巨木モミジが植えられており、夜間にはライトアップされた幻想的な世界観を楽しめます。
御岳昇仙峡
所在地: 山梨県甲府市猪狩町
TEL: 055-287-2158(昇仙峡観光協会)
おすすめの時期: 11月上旬~下旬
URL: http://www.shosenkyo-kankoukyokai.com/
約4km続く渓谷をカエデやモミジ、サクラの紅葉が鮮やかに染め上げる様はまさに絶景。標高差があって色付き始める時期がずれるため、1ヶ月以上にわたって紅葉を楽しめます。
精進湖畔
所在地: 山梨県富士河口湖町精進
TEL: 0555-87-2025(精進湖観光協会)
おすすめの時期: 10月下旬~11月上旬
URL: http://www.fujisan.ne.jp/
富士五湖の中でもっとも小さい精進湖ですが、その景観は随一と謳われています。特に富士山を遠くに見据えた紅葉の景色は息を呑む美しさで、水面に映る鮮やかな葉の色にも心奪われます。
紅葉台
所在地: 山梨県鳴沢村
TEL: 0555-85-3900(鳴沢村観光協会)
おすすめの時期: 11月上旬~11月中旬
URL: http://koyo.walkerplus.com/detail/ar0419e12605/
富士山のちょうど北側に位置する足和田山の尾根にある紅葉スポットです。東海自然歩道のハイキングコース上にあり、広々としたパノラマビューで紅葉を楽しめます。車で紅葉台展望レストハウスに行くこともできますが、悪路なので注意が必要です。
秋の山中湖では紅葉まつりが開催
山中湖では毎年秋になると、旭日丘湖畔緑地公園で「夕焼けの渚・紅葉まつり」が開催されます。約600mの紅葉回廊をライトアップする日没後の景色は幻想的で、異世界に迷い込んだような情緒を味わえます。今年の開催は10月21日から11月6日。16時30分から21時までライトアップされる予定です。
鮮やかで、そして儚げな紅葉を愛でながら四季の移ろいを楽しむ時間は、私たちの心を豊かにしてくれます。秋の山梨はワインや山菜などもおいしい季節ですので、一度、紅葉狩りにおいでになってはいかがでしょうか。心打つ光景、思わずシャッターを切りたくなる瞬間に、出会えるかもしれません。