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【お酒】寒くなっても美味しい!"ワイン大国"山梨の地ビール
山梨県が国内有数のワイン生産地として有名なのは、皆さまもご存知の通りでしょう。国立大学である山梨大学には、日本で唯一のワイン専門研究所があるほどです。また、四方を山々に囲まれた山梨県は清流にも恵まれており、日本酒の産地としても知られています。
しかし、山梨がビールに関しても歴史のある土地であることはあまり知られていません。甲府にある「三ツ鱗麦酒」の経営者兼醸造者の野口正章は、ビールの醸造・販売が日本で始まった際にいち早く目をつけ、私財を投げうってビール醸造に打ち込んだ人物です。今回は、そんな野口正章から始まった山梨の地ビールにスポットをあてます。
「クラフトビール」と「地ビール」との違い
「クラフトビール」や「地ビール」はその土地の素材を活かしたものや独自の製法などで造られているものも多く、ビール好きからすれば「一度は飲んでみたい」と思うものも多いと思います。まずは、クラフトビールや地ビールの基礎知識をご紹介しましょう。
クラフトビールとは
クラフトビール(craft beer)は英語で「職人技のビール」「手作りのビール」という意味の言葉です。法律などで決められているわけではありませんが、アメリカの団体「ブルワーズ・アソシエーション」によって以下のような定義付けがなされています。
※これらはアメリカにおけるクラフトビールの定義であり、日本では必ずしもこの通りというわけではありません
【小規模であること】
年間生産量が600万バレル(70万kl)以下であることが条件です。もともとは200万バレルが基準でしたが、2011年から引き上げられました。
【独立していること】
クラフトビールメーカー以外の酒類メーカーに所有されていたり、支配する資本や株式が25%未満であったりする必要があります。
【伝統的であること】
麦芽100%のビールを主力商品としている、もしくはその大半が麦芽100%と酵母、ホップを使っていること指します。しかし、味わいに特徴を持たせるためにその他の副原料を使用する場合、麦芽100%にこだわる必要はないようです。
日本における「地ビール」の成り立ち
1994年に行われた酒税法の改正によって、ビールの最低製造数量基準が2000klから60klに緩和されました。それを受けて全国各地に小規模醸造のビール会社などが登場し、ローカルブランドのビールを売り出したことが日本における「地ビール」の始まりとされています。
しばらくして「地ビールブーム」が起こり、ピーク時には300以上の地ビール会社が存在していましたが、価格の高さや品質の低下などが理由となって2003年頃にブームは沈静化。廃業を余儀なくされる業者も出るようになりました。その反省を踏まえて、日本の地ビールは「品質重視の職人が精魂こめて造るビール」へと方向を転換。それが功を奏して地ビール市場には活況が戻り、今に至ります。
クラフトビールと地ビールの違い
ではクラフトビールと地ビールは何が違うのでしょうか。「小規模醸造」という点では同じカテゴリーに含まれますが、アメリカにおけるクラフトビールには「16世紀から17世紀にかけて持ち込まれたビール文化を守る」という流れがあるのに対し、日本では「地域の特徴を活かした品質の高いビールを造る」といった意味合いが大きく、その背景には大きな違いがあると言えるでしょう。
知っておきたい地ビールの種類
「ビール」と一口に言っても、その種類はさまざま。その中でも代表的な6種類をご紹介していきたいと思います。
ピルスナー(ピルス)
世界中で販売されているビールの大半を占めるのがこのピルスナーです。日本の大手企業が造っているビールも、ほとんどがピルスナーにあたります。国産のピルスナーにおいては「キリッとした苦み」「爽快な喉越し」が特徴とされ、ごくごくと飲めるビールと言えるでしょう。
ペールエール
イギリスやベルギーなどでは定番のビールで、近年では日本でも人気を伸ばしています。ピルスナーに次いで人気のあるビールと言っても過言ではありません。ピルスナーよりもビールの味が濃く、飲みごたえがあるのが特徴で、フルーティな香りや風味を味わうことができます。
IPA
IPAはインディアペールエールの略で、ペールエールの一種です。アメリカのクラフトビール醸造所では定番とされ、日本国内でも多くの支持を得ています。その特徴はなんといっても強いホップの香りと苦み。またアルコール度数も高めになっているため、非常にインパクトの強いビールとなっています。最近ではIPAを飲みやすくしたビールなども増えており、これからの展開が楽しみなジャンルといえるでしょう。
スタウト
その黒い見た目から知名度も高く、飲んだことはなくとも知っているという方は多いのではないでしょうか。イギリスなどのパブではよく飲まれるビールで、最近ではコンビニなどでも目にする機会が多くなってきました。黒くなるまでローストした大麦を使用しており、苦みと酸味が強い味と香ばしいカラメル系の香りが特徴です。
デュンケル
スタウトよりも黒さが抑えられ、透き通った茶色が美しいデュンケル。こちらはドイツで親しまれているビールです。スタウトよりもローストされた"麦のビスケット"を思わせる風味とコクが苦さを抑えてくれます。濃い色とは裏腹にスッキリとして、苦みと甘みのバランスが取れた飲みやすいビールです。
ヴァイツェン
ドイツの定番ともいわれるヴァイツェン。日本国内では「白ビール」「小麦ビール」などと呼ばれています。一般的なビールの中では苦みが少なく、女性にも人気のあるビールと言えるでしょう。バナナやマンゴーやオレンジを思わせるフルーティな香りと風味があり、「ビールは苦手だがヴァイツェンだけは飲める」という方もいるようです。
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ふじやまビール
水は地下100mからくみ上げた富士山の天然伏流水、麦芽とホップはヨーロッパ産の上質なものを使用したビールです。また醸造設備も本場ドイツのものを使用し、創業時にはドイツのブラウマイスターを招いて1年間の指導を受けています。まさに富士山の恵みとドイツの技術によって生まれた、本格的なクラフトビールと言えるでしょう。ふじやまビールでは、「ピルス」「デュンケル」「ヴァイツェン」の3種類が販売されています。
ハーベステラス
住所: 〒403-0006 山梨県富士吉田市新屋1936 道の駅「富士吉田」内
電話番号: 0555-24-4800
富士桜高原麦酒
ビールの本場ドイツの優秀な醸造士を輩出した「デーメンス醸造専門学校」で醸造技術を学んだ職人の手で、本格的なドイツスタイルを掲げる富士桜高原麦酒。富士桜高原麦酒に使用される水は、富士山から十数年かけて湧き出すとされる「富士桜命水」です。確かな技術と富士の名水を使用した"至高のビール"を、一度味わってみてはいかがでしょうか。こちらのブランドからは、「ピルス」「ヴァイツェン」「ラオホ」「シュヴァルツヴァイツェン」の4種類が販売されています。
シルバンズ
住所: 〒401-0301 山梨県南都留郡富士河口湖町船津字剣丸尾6663-1
電話番号: 0555-83-2236
八ヶ岳ビールタッチダウン
地下160mからくみ上げる八ヶ岳の清らかな伏流水と、ミュンヘン工科大学ヴァイヘンシュテファン醸造研究所の生酵母を使用。ビールに応じて麦芽やホップなども世界中から厳選するなど、造り手のこだわりが感じられるビールです。醸造責任者である山田一巳氏は日本に4人しかいない、ビールの開発から醸造までを一手に把握しているビール職人と言われています。八ヶ岳ビールタッチダウンは、「ピルスナー」「デュンケル」「ラガー」「プレミアム ロック・ボック」を定番醸造しています。
ブルーパブレストラン ロック
住所: 〒407-0301 山梨県北杜市高根町清里3545 萌木の村内
電話番号: 0551-48-2521
甲斐ドラフトビール
こちらの甲斐ドラフトビールはワイナリーが造るビールで、「新鮮なものを新鮮なうちに」をコンセプトとして醸造されています。本場ドイツの醸造技術を活かし、副材料不使用の麦芽100%のビールは多くのビール愛好家に愛されています。少し濁りのある見た目は、酵母をろ過することなく手間暇かけて造られていることに由来しています。通年商品として「へレス」、夏季限定として「ピルスナー」が販売されています。
大和葡萄酒(本社にて試飲可)
住所: 〒490-1315 山梨県甲州市勝沼町等々力776-1
電話番号: 0553-44-0433
こだわりの詰まった美味しい山梨ビールを飲み比べ
ビール好きにはたまらない地ビール。ワインの生産地として有名な山梨にも、醸造家のこだわりが詰まったビールがいくつも存在しています。別荘やセカンドハウスで上質な時間を過ごす際のお供として、また楽しい時間を過ごす際の彩りとして、これらのビールを飲んでみてはいかがでしょうか。寒い冬でも飲みたくなる一品が、きっとあるはずです。いろんなビールを飲み比べ、自分のお気に入りの銘柄を探してみるのも楽しいかもしれません。