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山中湖・富士山で趣味を極める

【登山】一度は経験してみたい!富士登山を楽しむ方法(初心者向け)

標高3776mの日本最高峰であり、2013年には世界文化遺産にも登録された富士山。自然の豊かさと美しさにあふれたスポットは、登山客からも非常に人気があります。登山を趣味としていなくても、「一度は富士登山を経験してみたい」という方も多いのではないでしょうか?

憧れを抱く人も多い富士山ですが、一般的な登山シーズンは、1年を通して7月上旬〜9月中旬の約2ヶ月しかありません。そしてもうすぐ、登山客にとっては待望の山開き。今回のフジヤマクロスロードでは、富士登山の基礎知識や注意点をご紹介します。

「ご来光」や「お鉢巡り」で神秘を感じる

富士登山の一番の魅力といえば、やはり「ご来光」です。ご来光は、山が高ければ高いほどご利益があると考えられており、日本一高い富士山で拝むご来光は格別に神聖なものとされています。雲海から徐々に顔を出すご来光は登山の疲れを吹き飛ばすほど美しく、神秘的な力を感じずにはいられません。

「ご来光は山頂まで行かなければ拝めない」と思われるかもしれませんが、五合目以上であれば見ることができます。最近では頂上を目指さず、八合目の山小屋でゆっくりと御来光を見るという方も少なくないようです。

もし「どうしても山頂でご来光を拝みたい」という方は、体力が許すなら噴火口の周りを歩く「お鉢巡り」もおすすめします。お鉢巡りで歩く距離は約3kmで、途中で訪れることになる剣ヶ峰は、日本の最高標高地点です。まさに、雲の上にある場所。「オンリーワン」なポイントで、非日常的な雰囲気を味わうことができるでしょう。

富士登山の基礎知識

「まだ富士登山を経験したことがない」という方のために、富士登山の基本となる情報を解説していきます。

万が一のために登山計画書の提出を

登山をする際には、静岡県警察山岳救助隊へ登山計画書を提出しておきましょう。登山計画書の提出は必須ではないものの、万が一遭難した際に迅速な救助に役立ちます。計画書に「登山初心者」の旨を書いておくことで、アドバイスをもらえる可能性もあります。登山計画書は電子申請サービスも用意してあり、インターネットでの提出も可能。登山計画を立て始めたら、早めに提出しておくことをおすすめします。

山開きの日はルートによって異なる

山開きとはその年で初めて登山・入山を許可すること。富士山では毎年7月1日に山開きが行われ、山開きにあたって山小屋やトイレなどの施設がオープンします。山開き前でも登山は可能ですが、残雪などがあって危険なケースもあるので入山に関してはくれぐれも注意が必要です。

なお、富士山の場合は登山道によって開通期間が違います。参考までに、2018年の開通日・閉鎖日を見ておきましょう。なお、これらの期日は天候などによって変更になることがあります。計画を立てる際は富士登山オフィシャルサイトなどで情報を確認しておきましょう。



ルート 開山期間
吉田ルート(山梨県側) 7月1日 ~ 9月10日
須走ルート(静岡県側) 7月10日 ~ 9月10日
御殿場ルート(静岡県側) 7月10日 ~ 9月10日
富士宮ルート(静岡県側) 7月10日 ~ 9月10日
山頂(お鉢巡り歩道) 7月10日 ~ 9月10日

山開き期間以外は、登山道が閉鎖されています。しかし、山開き前後には、富士山と同じく世界遺産に登録されている富士山本宮浅間大社でさまざまなイベントが開催されます。

7月上旬から本殿のライトアップが始まり、山開きのタイミングに合わせて開山祭、かみ灯りコンテスト、神楽奉納演奏、日本舞踊奉納などが開催。8月には、富士山御神火まつりや宮おどり大会などが行われます。そして、9月の閉山時には閉山祭りが行われ、開山期間中のご加護を感謝することで今後もご神徳(神の恵み)があるように願われるのです。

富士登山で用意すべきものと注意点

天気が急変しやすいため、富士山登山は万全の準備をしておかないとケガや事故につながります。出発する前には必ず装備や持ち物を確認し、万全の体制で挑むようにしてください。

硬い靴底でハイカットの登山靴がおすすめです。スニーカーでは歩いているうちに火山砂利で穴が開いてしまう可能性があります。砂走りや大砂走りを下るときは砂利が靴の中に入りやすいので注意。ハイカットの靴とスパッツで砂利が侵入しないようにすれば、足のケガや不快感、歩きにくさを防げます。

雨具

できるだけ耐久性に優れたセパレートタイプの雨具を用意しましょう。富士山は想像以上に風が強く吹くことがあり、ビニール製のレインコートでは破れる可能性が高いと言えるでしょう。登山中は汗もかくので、防水透湿素材の雨具を選ぶと快適に登山できます。

着衣

富士山の山頂付近は真夏でも氷点下になることがあるので、防寒着は必須アイテムです。フリースやセーター、防寒用の帽子、手袋など、「真冬に着る防寒着」を持参しておきましょう。万が一遭難したときのために、レスキューシートもあると安心です。

肌着は、汗をかいてもすぐ乾く素材のものを身に着けてください。発汗にともなう急激な体温低下には万が一のリスクもあります。富士山の気温差を理解し、防寒対策を忘れないようにしてください。また、日差しも強いので防寒とは逆に日除けの帽子も持参しておくと、熱中症や日焼け予防に役立ちます。

ヘッドランプ

夜間移動の予定がない場合も、ヘッドライトは用意しておきましょう。体調不良や渋滞で下山が遅れ、夜になる可能性も十分にありえます。念のため、予備の電池も準備しておくと安心です。

水やお菓子

高山病を防ぐため、こまめな水分補給は必須です。富士山には水道がないので、持参するか山小屋で購入するしかありません。1〜2リットルくらいは持参しておきましょう。登山で疲れたときに食べる高カロリーのお菓子や、汗で奪われた塩分を補給するためのお菓子も準備しておくとベターです。

なお、登山のマナーとしてゴミ袋も持参し、出したゴミは必ず持って帰るようにしてください。

お金

トイレのチップで使う小銭や山小屋での買い物のために現金は必須です。カードでの支払いはできないので現金を用意しましょう。

地図やコンパス

道に迷わないように、地図で自分がいる位置はこまめに確認するようにしてください。

視界が悪い場合は、コンパスが役立ちます。

山中湖畔のハイキングスポット

本格的な登山はハードルが高いという方、もう少し軽い気持ちでゆっくり過ごしたいという方には、「富士山に最も近い湖」山中湖畔周辺のハイキングがおすすめです。

大平山ハイキングコース

標高約340mの大平山は、県立公園にも指定されている絶好のハイキングスポットです。関東平野が一望できる抜群の眺望で、「陸の松島」とも呼ばれています。

石割山ハイキングコース

標高1413mの石割山は、山中湖周辺の山の中では一番高い山です。石割山の八合目には、古事記でも有名な「天の岩戸伝説の地」といわれる石割神社があり、パワースポットとしても注目を集めています。

高指山・明神山ハイキングコース

高指山から明神山を巡るハイキングコースは、まさに自然を満喫するのに打ってつけのコースです。森の道を歩いていく途中にはパノラマ台があり、富士山ビュースポットとしても注目されています。また、野鳥が多く生息することからバードウォッチングも楽しめるハイキングコースです。

世界遺産を肌で感じる富士山登山は贅沢な大人の趣味

4つの登山ルートが用意されている富士山。ルートによって景色も変わるので、何度も挑戦したくなる魅力と奥深さがあります。事前の準備は必要ですが、世界的に認められている世界遺産を五感で感じることができる、まさに贅沢な大人の趣味であると言えるでしょう。

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